不戦勝 4
話をあの女優さんとエメラルドに戻す。
あの女優さんは、世界的にも知名度が高く、実力もあるのか?様々な映画に出演していながら、慈善事業にも力を入れているので、映画界に関係ないところでも人気が高く、さらに、(男前で有名な)ハリウッド俳優の奥様だった。
そこが重要で、『あの』女優さんが、わざわざ身に付けている。というところで、耳元で揺れていたエメラルドの価値を皆が認めたのだと思っている。
新人の女優さんが大きなエメラルドをユラユラさせて登場しても、いまいち説得力がない。
(今後は分からないけれど、知名度や地位はまだまだということ。)
*新鮮ですねー。という評価はもらえるかもしれない。
そして、あのエメラルド自体が
『あれがエメラルドなんですね。』
『あの石は何!?』
『さすがエメラルド』
と、見る人に納得してもらえるだけの石だったことも重要だった。
ちなみに、、どんなに、素晴らしい石だったとしても、
価値を知らない人からすれば、値段などわからない。
あの女優さんが身に付けたエメラルドだからこそ、価値が非常に高く、高価なものだと認識されるのであって、、石の価値などさっぱりわからないおじさんが、万が一道端で全く同じエメラルドを拾ったとしても、綺麗だけれど(こんなところに高価な石が落ちているわけがないので)大したことはないだろう、、と思って、拾うことさえしないかもしれない。
しかし、もしも、自分が、宝石商の主人だったとして、どこかの国の路面で、鍵もかかってなく、薄汚れた布の上にポンとそのまま石が置かれて、売られているエメラルド(にも見えない?石)を見つけたときには、仰天してしまうだろう。
そして、お店に持ち帰り、ピカピカに磨き、照明も考慮しながら、鍵がかかったガラスケースの中に大事に飾ると思う。
その時に、そのエメラルドは、高価で希少な石として皆に認識される。
それは、自分が宝石商の主人で、石の目利きに自信がある。目利きができるからということにも繋がる。
エメラルドの原石を見つけるには、、、
まずは、自分の自信のあることは何か?
得意なことは何か?
などから、考えてみるとよいかもしれない。