mahoutukaikunのブログ

対話、コミュニケーション、思考について研究中のみかんです。研究のきっかけとなったカルマの法則やカルマタロットの紹介もさせていただいています。 何気ないある日だったり、感じたことだったりを、気ままに更新できたらと思っています。 日常の呟きの中で、少しでも興味を持っていただけたら嬉しいです。 どうぞよろしくお願いいたします。

恋愛塾 その4

加筆しました。

前回に引き続き、メールの内容を掘り下げながら、それぞれのメールの違いについてを解説したいと思います。

まずは、復習としてZさんが送ったすべてのメールを順番に並べます。


【明日はどこどこに11時半集合で。楽しみにしてます。】

【明日は家を朝の○時頃に出発して、
何駅○時発 何駅○時着の新幹線で行こうと思っています。
予定どおり、11時半にどこどこに待ち合わせで大丈夫ですか?
帰りは19時頃の新幹線に乗ろうと思っているので、もし、観光とか一緒にできたら嬉しいです。】


【明日は家を何時頃に出発して
何駅○時発、何駅○時着の新幹線で行こうと思っています。
予定どおり、11時半にどこどこに待ち合わせで大丈夫ですか?
それから、帰りは、19時くらいまでなら何時でも私は大丈夫です】


前回からの続きとして、はじめに書くと、
①と②の③の決定的な違いは
『自己責任のレベルの違い』
これになります。


自己責任のレベルとは、、自己責任にしている対象の範囲や、強度、等を言います。

つまり、自己責任にしている対象の範囲が広く、対象への自己責任の強度がつよいほど、相手は責任が軽いので気楽である。とも言えます。


では、ここで、、
送った側をZさん。受け取った側をX君として、
お互いの気持ちを想像しながら(擦り合わせしながら)
もう一度3つのメールを読み比べていただきたいと思います。


【明日はどこどこに11時半集合で。楽しみにしています。】


【明日は家を朝の○時頃に出発して、
何駅○時発 何駅○時着の新幹線で行こうと思っています。
予定どおり、11時半にどこどこに待ち合わせで大丈夫ですか?
帰りは19時頃の新幹線に乗ろうと思っているので、もし、観光とか一緒にできたら嬉しいです。】


【明日は家を何時頃に出発して
何駅○時発、何駅○時着の新幹線で行こうと思っています。
予定どおり、11時半にどこどこに待ち合わせで大丈夫ですか?
それから、帰りは、19時くらいまでなら何時でも私は大丈夫です。】


この3つのメールを以前書いた円陣で例えながら、、解説をしてみたいと思います。

円陣とは、、、私の高校時代の部活のメニューの名前です。部員全員で、練習の一番最後に、手を繋いで円陣を組み、スクワットを50回連続でやり遂げるという練習メニューですが、入部したばかりの1年生は一人で50回をこなすことが難しいため、2年生に腕を引っ張りあげてもらって、なんとか乗りきることができるようになっていきます。
このときの2年生は、自分だけなら問題なくこなせる円陣が、1年生をカバーしながらの、スクワットなので、非常に負担が大きく、厳しい状況に追い込まれます。
しかし、1年生は、自分のことに必死なので、2年生のしんどさには気づくことができません。
また、円陣には責任のルールが明確にあり、1年生が立ち上がれなかったり、タイミングがズレて円陣を崩した場合でも、1年生には責任はなく、その円陣を崩した1年生と手を繋いでいる2年生が責任を背負うことになっていました。1年生は失敗したら自分ではなく、2年生が責任を背負うことが分かっているので、余計に体が固くなってしまうのです。
また、3年生は円陣全体の責任を背負っていて、万が一、円陣が何回か崩れた場合は、別途追加メニューの指示等が課せられます。


(説明にあたり、ZさんとX君という呼び名もややこしく感じたので、、
ゆうこさんと、けんじ君。という呼び方にに変更します。)


↓↓
①のメールは、
《ゆうこさんは1年生。入部したばかり。
けんじ君は2年生。何もわかっていない1年生を引っ張りあげる役割》
強くて、練習もキツそうなことを分かっていながら、入部することを決意した1年生が(モテモテのけんじ君をゆうこさんがデートに誘う)
訳も分からず2年生に引っ張りあげてもらう(けんじ君の負担にも気づかず、ゆうこさんは自分のことに精一杯)
という状態。


順番が逆となりますが、
③のメールは
《ゆうこさんは2年生。自分と1年生に責任を持っています。けんじ君は1年生。自分が失敗したら、2年生に影響があることが分かっています。》
けんじ君が一緒にいる気があるのであれば、私は19時までなら大丈夫です。
さあ、、どうしますか?(円陣に入りますか?入りませんか?)
という状態。

次に②のメールは、
《ゆうこさんは3年生。けんじ君は1年生の役割》
実は、円陣を組むときに、入部したばかりの1年生からすると、3年生は、一見、最も楽そうに見えたりします。
入部間もない自分達は不安定だし、1年生を必死の形相で引っ張りあげているのは2年生だからです。
しかし1年生と2年生の強烈な反動を、体に受けて、体で吸収し、円陣全体のバランスを取っているのは3年生なのです。(通常なら、前に吹っ飛ぶくらいの衝撃)
その大変さが周りから解りづらいのは、3年生は鍛え上げた身体と精神力から、円陣を意図も簡単にこなしているように見えるから。という理由があります。

ちなみに、(失敗するのを恐れて、、2年生の先輩たちの様子を伺いながら)1年生が恐る恐る円陣の中に入ろうとするときに、(余裕があり、ゆったり構えているように見える)3年生は目が合えば常にニコッと笑顔で応えてくれます。
そうすると、1年生は、その円陣に参加する。失敗しても円陣に何度でも挑戦する。それがカッコいいように思えてくるから不思議です。

さて、、けんじ君は、ゆうこさんのリクエスト「観光とか一緒にできたら嬉しいです。」に、応えない場合と、応えた場合と、どちらがカッコよく感じるでしょうか?




ここで、、、(ゆうこさんの)自己責任のレベルの違いが、相手の側(けんじ君側)からして、、どの程度、感じかたに違いがあるか?についても解説したいと思います。


②は
けんじ君は、前日まで、スケジュールが決まってなくても、当日のギリギリになって、夜ご飯まで一緒にいられそうなことを、ゆうこさんに伝えることも可能だし(けんじ君の都合に関係なく、ゆうこさんは、帰りの新幹線は19時頃に乗ろうと思っているのだから)
もしも、けんじ君が4時に行くところがあった場合に、一旦そこで別れたとしても、早く終わったらまた、連絡するよ。タイミングがあえば、夜ご飯も一緒に食べよう。ということも可能かもしれません。

③だと、
けんじ君は、自分の都合でゆうこさんのスケジュールが変わってくるので、事前にスケジュールをハッキリさせないといけなくなるし、、もし、4時に行くところがあった場合、その予定は早く終わるかもしれなくとも、長引いて待たせたあげく、結局そのまま会えなかった。などという事態に陥り、ゆうこさんを振り回すようなことはできないことから、そんな場合は『4時で解散にしよう。』という安全策をとる可能性が高いかもしれません。


つまり、、けんじ君は、③のメールだと失敗したらカッコ悪いのですが、②のメールだと、失敗がない。一緒にいることがカッコいい。ので期待に応えたい感があります。




ゆうこさんとデートをすることや、ゆうこさんと一緒にいることで、けんじ君はカッコ良くいられるか?
これが、次のチャンスに繋がります。


通常は、デートの際に、自分が大事にされているか?気分がよいか?カッコいいか?好かれているか?
気に入ってもらえたのか?
などが気になるかもしれません。

しかし、相手がどれ程、気分が良くデートができたか?自分といることで相手はカッコよかったか?
(大事にされている感はあったか?)
が大事です。

カッコ良いか?(大事にされているか?)の重点は、自分ではなく、相手側に置く必要があります。


それには、相手の失敗を失敗にしないこと。
失敗と思わせないこと。
が大事です。