最悪よ。好きになってしまったわ。
数日前、雑誌でパリジェンヌ特集をしていたので、なんとなく頁をパラパラめくっていて目に留まった記事があります。
フランス映画のワンシーンを扱っているのですが、
↓↓
自立した大人の女性である主人公が、
自由をこよなく愛し、純粋でいて繊細。独特の感性が魅力でもある芸術家の男性と偶然に知り合い、何度か会ううちに、
「最悪よ。あなたを好きになってしまったわ。」
と、その男性にポツリと話す。
というようなシーンが書かれていました。
さすがアッモ-レの国?!
この冒頭のセリフ、正直でいじらしくて、その上、かっこよくもあり、とても気に入ってしまいました。
「好きになってしまったわ。」の前に付く、
「最悪よ。」には、
大人の女性ゆえの内的な葛藤があったのかも。と、勝手に想像してしまいますが、、
(私の常識なんて通用しないかもしれないし、振り回されるかもしれないし、いつフラッと居なくなるかもしれないし、独特の世界があるし、何考えてるかよくわからないし、、、
みたいなものでしょうか。)
それを含みつつも、、
男性の才能も、弱点も、すべてを素直に受け入れつつ、大胆な告白はしていながらも、相手に何も望んでいない、答えを求めていないところが、なんともすてきです。
ただ、同じ葛藤があったとしても、
もしも、この主人公の女性の言葉が、
「あなたを好きになるのが怖いの。」
や、
「好きだと言ったらあなたはどうする?」
などだった場合は、
私が男性の立場ならば、、
特にその女性のことを嫌いではなくても、なんとかしなくてはいけない気になり、居心地も悪く、答えにくい質問でもあることから、次に会うことへのハードルが高くなってしまう可能性も考えられます。
つまり、、
男性でも、女性でも、
仲良くやっていたはず、相手も楽しんでいたはず、
いい雰囲気だったはずなのに、
自分では全く原因が分からないまま、
突然?段々?相手からの反応が薄くなったり、メールやラインが返ってこなくなったり、会えなくなったり、といったことが起こった場合、、
自分を守るため、自分が傷つかないために、相手に自分の価値観を押し付けたり、相手の良いところではなく、弱点ばかりに注目したり、答えにくい質問をしたりしていないか、、など、疑ってみる必要があるかもしれません。
おおよそ、人は、目の前に起こっている出来事を自分の視点からのみ見ています。
相手の視点から見たとき、その出来事がどんな風に映っているのかを、もしも、ほんの少しでも想像することができれば、
相手がなぜそんな態度なのか?
なぜ急に不機嫌になったのか?
乗り気じゃないのはどうしてか?
理解が進む可能性があります。
相手の視点というのは、相手の置かれている環境、状況、周りやあなたとの関係などをリアルに浮かび上がらせ(擦り合わせし)、その立場なら、出来事をどう感じるか?どう見えるか?
ということであり、
これは、よく言われている、
相手の立場になって考えましょう。
を、もっと深く、もっと広い範囲、もっと高いレベルでの擦り合わせとお考えいただけたらと思います。